この記事は
「40代からやるべき認知症の予防ってあるの?」
「認知症は40代からでもなるの?」
「認知症を予防するのために必要なことはなに?」
「最近もの忘れが多くて・・・もしかして認知症かも!」
といった疑問や悩みを解決する記事になっています。
認知症はできればなりたくないですよね・・・
認知症はだれでもなる可能性があり、残念ながら現在ではまだ完全に治せる治療方法はありません。
しかし、認知症になりにくくするための予防や、認知症の前兆を早期発見することにより進行を遅らせたりすることはできます。
認知症について正しく理解して、認知症を予防するための効果的な方法について解説していきます。
認知症とは?
認知症とは病名ではありません。
病気や障害によって脳の働きが悪くなり、物忘れや日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態のことです。
認知症の症状のなかで代表的な症状がもの忘れです。
もの忘れ=認知症と捉えがちですが、年齢に伴った老化によるもの忘れと認知症のもの忘れは決定的に違います。
fa-check-square-o老化による物忘れ
- 経験したことの一部を忘れる
- 物忘れをした自覚がある
- ヒントなどがあれば思い出すことができる
- 日常生活や社会生活に支障がない
具体例
昨日の晩御飯のメニューを忘れる
メガネをどこに置いたか忘れる
fa-check-square-o認知症による物忘れ
- 経験したことのすべてを忘れる
- 物忘れをした自覚がない
- ヒントなどがあっても思い出せない
- 日常生活や社会生活に支障がある
具体例
昨日の晩御飯を食べたことを忘れる
メガネを持っていたことを忘れる
認知症になったらどうなるの?
認知症には原因となる病気によっていろいろな種類があります。
なかでも日本で最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。
アルツハイマー型認知症はいつの間にか始まって緩やかに進行していくのが特徴です。
アルツハイマー型認知症の症状は「中核症状」と「行動症状、心理症状(BPSD)」の大きく二つに分けられます。
※BPSDはBehavioral and Psychological Symptoms of Dementiaの略称です。
まず「中核症状」が現れ、それによって引き起こされる二次的症状が「行動・心理症状」です。
中核症状が現れたことによって、
不安になったり、できないことに焦りを感じたり、落ち込んだりするといった
さまざまなストレスが原因で起こる症状が「行動・心理症状」です。
そのため「中核症状」はほとんどの人にみられますが、
「行動症状、心理症状」は周りの環境や本人の性格、人間関係などさまざま要因によって軽くなったり、重くなったりします。
fa-user-md中核症状
記憶障害
- 数分前、数時間前のことを忘れる
- 同じ話や同じ質問を繰り返す
- 鍵や財布の置き場所を思い出せない
言語障害
- 「あれ」や「それ」といった言葉が多くなる
- 言いたい言葉と違う言葉がでてきて会話が合わなくなる
見当識障害
- 近所で迷子になる
- 家族や友人が分からなくなる
- 朝・昼・晩の区別がつかなくなり夜中に買い物に行こうとする
理解力の低下
- 会話についていけなくなる
- 自動販売機やATMを使えないようになる
実行機能障害
- 数種類の料理を一緒に作ったりできなくなる
- 予想外のできごとに対してほかの手段で対応することができなくなる
fa-user-md行動症状、心理症状(BPSD)
行動症状、心理症状は中核症状が発生したことによる二次的な症状です。
例えば見当識障害になって自分がいる場所や周りにいる家族のことが分からなくなる。
理解力の低下などによって今までできていたことができなくなる。
こういったことはかなりの不安やストレスを抱えることになります。
これらの不安やストレスと本人の性格や周囲の環境によって行動・心理症状の症状が変わってきます。
- 怒りやすくなる
- 暴言をいったり暴力を振るうようになる。
- 一人で外出してウロウロと歩き回る
- 人に見えないものが見えたり聞こえたりする
- うつ状態になる
認知症は何歳からなるの?
一般的にアルツハイマー型認知症は65歳以降の高齢者に発症します。
ただし、ある日突然発症するわけではなく、前段階があり緩やかに進行していきます。
以前は健常者かアルツハイマーかの2段階の分け方でした。
最近ではアルツハイマーと診断される前の段階で「軽度認知障害(MCI)」があるとされています。
アルツハイマーになると完全に治す治療はありませんが、MCIの段階で治療すれば現状維持を保てたり、早期の治療であれば治る可能性もあります。
またアルツハイマー型認知症になる発症物質は、発症する20年前くらいからたまり始めます。
つまり65歳でアルツハイマーになった人は45歳から発症物質がたまり始めるということになります。
そのため40代からの認知症の予防が大切になってきます。
認知症になりやすいのはどんな人?
残念ながら認知症を完全に予防するということは今のところできません。
そこでどういった人が認知症になりやすいのかをみていきます。
性格での判断は一概に言えませんが、
認知症の発症リスクを高める病気というのが以下の4つです。
- 歯周病
- 糖尿病
- 高血圧
- 慢性腎臓病
そしてこれらの病気は以下のことが原因で発症します。
- 肥満
- 運動不足
- 飲酒
- 喫煙
- ストレスの蓄積
- 偏った食事
認知症を予防する方法は?
認知症を完全に予防することはできませんが、
認知症の原因となる脳機能の老化をある程度予防する方法はあります。
ポイントは脳を使うこと、脳を守ることです。具体的には次の3点について気を付ける必要があります。
- 脳の活性化
- 脳の栄養補給
- 脳の血流をよくする
fa-check-square-o生活習慣病の予防と治療
生活習慣病は動脈硬化(血管の老化)になりやすいです。
動脈硬化は脳の血管を痛めるため認知症になるリスクが高くなります。
生活習慣病にならないこと、なった場合はきちんと治療することが大切です。
fa-check-square-o適度な運動
適度な運動は脳の活性化と脳の血流をよくする効果があります。
効果的な運動はウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動です。
fa-check-square-o栄養バランスの良い食事
バランスよく色々な食材を食べることで脳に必要な栄養が補給できます。
特に脳梗塞の予防が期待できる魚や、
血管や細胞をサビさせる活性酸素を取り除く働きのある野菜や果物はしっかり摂取しましょう。
fa-check-square-o人とのコミュニケーション
会話などでコミュニケーションをとることで脳が活性化されます。
相手がどう思うか?どう思っているか?といった配慮が必要で脳を刺激します。
また他人と関わることで新しい気づきや発見があったりします。
まとめ
認知症は突然なるものではありません。
発症する20年ぐらい前から発生原因となる物質が積み重ねっていくことによって発症します。
その発生原因の物質をためないためにも40代からの予防が必要になってきます。
認知症を予防するためには、
適度な運動、バランスの良い食事、質の良い睡眠、生活習慣病の改善、人とのコミュニケーションといった
健康で楽しい日々を送ることが大切です。
認知症の予防=快適な老後ともいえるのではないでしょうか?