この記事は

「厚生労働省がすすめている人生会議ってなに?」

「人生会議と厚生労働省ってなにか関係があるの?」

「人生会議ってどうやるの?」

といった疑問や悩みを解決する記事になっています。

 

「人生会議」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

2019年に厚生労働省が「人生会議」の普及啓発のためにポスターを作成しました。

お笑い芸人を起用して作成したものでしたが、ふさわしくないと批判が集まりニュースになりました。

最近では、厚生労働省が有名人を起用した動画で普及啓発を行っています。

ここでは

「人生会議がどういったものか?」

「どうして厚生労働省がすすめているのか?」

について解説しています。

 

人生会議とは

人生会議 = 人生最後の望みを伝えるためのもの

 

人生会議はACP(Advance Care Planning/アドバンス・ケア・ プランニング)の愛称です。

ACPとは「人生最後のときにどういった医療やケアを受けるのか?」

事前に自分で考えて、信頼できる人と繰り返し話し合って共有する取り組みのことです。

 

人は誰でもいつでも大きな怪我を負ったり、病気になったりする可能性があります。

死ぬかもしれない・・・となったときに約70%の人が、

自分で医療やケアの方法を決めたり、

人に思いを伝えたりできなくなるといわれています。

自分の考えが家族などの信頼できる人と共有できていれば、

希望にそった医療や生活をおくることができます。

そのためにも信頼できる人と価値観や想いを共有しておくことが大切です。

 

人生会議と厚生労働省の関係は

厚生労働省は「人生会議」の名付け親
厚生労働省は以前から
「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」
でACPを推奨していました。
平成30年、認知度をあげて普及させるためにACPの愛称を公募しました。
その結果、決まったのが「人生会議」です。
厚生労働省は2006年に報道された「富山県射水市民病院の人工呼吸器取り外し事件」を契機に「終末医療の決定プロセスに関するガイドライン」を作成しました。
そのガイドラインにACPを取り入れました。
この事件は外科部長が家族の同意を得て終末期の患者さんの人工呼吸器を取り外して死亡させたといったものでした。
結果は不起訴になりましたが、殺人容疑で医師が書類送検されました。
終末期医療について考えさせられる事件です。

人生会議の進め方

  1. 大切にしていることを考える
  2. 信頼できる人を選ぶ
  3. 希望や思いについて話し合う
  4. 話し合いの結果を共有する

 

①大切にしていることを考える

自分が大切にしていることを考えます。

家族、仕事、趣味、地位、名誉など自分の人生の残りの時間が限られていたら・・・

どういったことに時間を使うのか?

どう生きたいのか?

何がしたいのか?

病気やケガで死が近づいたときに「大切にしていること」をもとに治療やケアを決めていくと自分の希望や思いに沿ったものになります。

 

②信頼できる人を選ぶ

考えが整理できたらそれを叶えてくれる「信頼できる人」を選んでください。

急に大きな病気やケガになって自分の考えを伝えられない状況になるかもしれません。

そういったときに代わりに自分の希望や思いを伝えてくれる人を選んでください。

 

③希望や思いについて話し合う

信頼できる人、家族などの身近な人、介護スタッフ、医師などの医療チームと一緒に自分の希望や思いを伝えて話し合いましょう。

話し合うことで相手の理解が深まります。

実現するための方法に修正が必要になってくるかもしれません。

 

④話し合いの内容を共有する

話し合って内容や方法がまとまったら信頼できる人と医療チームと共有しましょう。

本人と医療チームだけで話し合いをした場合は、質問した内容などの経緯も含めて信頼できる人に伝えてください。

希望や思いは変わってもかまいません。

繰り返し人生会議をして最新の希望や思いを伝えていくことが大切です。

 

人生会議のメリット

  • 自分で決めていると感じられる
  • 病院で亡くなる人が少なくなる
  • 患者、家族、医療チームの関係が強くなる
  • 代理意思決定者と医療チームとの関係が良くなる
  • 患者と家族の満足度は高くなり、遺族の負担が少なくなる

自分で決めていると感じられる

自分の希望や思いを伝えて医療や生活を進めていくので、自分自身で医療や生活を選んで決めていっていると感じられる。

 

病院で亡くなる人が少なくなる

最期は自宅で迎えたいという人が多いですが、現状では亡くなる人の8割が病院で亡くなっています。

自分の希望や想いが叶うようになれば自宅での看取りが増えて病院でなくなる人が少なくなります。

 

患者、家族、医療チームの関係が強くなる

人生会議では一度ではなく何度も話し合うことが重要です。

話し合いを重ねることによりそれぞれの関係が強くなります。

 

代理意思決定者と医療チームとの関係が良くなる

患者の想いを共有することで、

患者本人が想いを伝えられないときでも

代わりに伝える代理意思決定者と

医療チームの意思疎通がスムーズにできます。

 

患者と家族の満足度は高くなり、遺族の負担が少なくなる

患者の想いに沿った医療や生活をすることで本人と家族の満足度は向上します。

亡くなったあとも

「延命治療をした方が良かったんじゃないだろうか」

といった遺族の後悔や不安が軽減されます。

 

人生会議のデメリット

  • 患者と家族にとってつらいものになる恐れがある
  • 時間と手間がかかる

     

    患者と家族にとってつらいものになる恐れがある

    最後の時間に向き合うことが増えるためつらい体験になる可能性があります。

     

    時間と手間がかかる

    何度も定期的に話し合いをしないといけないため時間と手間がかかります。

     

    人生会議の注意点

    • 人生会議を行うタイミング
    • 話し合いのときといざというときの違い
    • 実際の医療や生活に適用する難しさ

     

    人生会議を行うタイミング

    健康なときに行うと内容が不明確で不正確なものになってしまいます。

    しかし、容体が悪化し過ぎてしまうと患者の不安が大きく人生会議を行うのは難しくなります。

    早すぎても遅すぎても上手くいかずタイミングが重要です。

    「1年以内に亡くなったとしても驚かない」

    と思うときが人生会議を行うタイミングの一つの目安です。

     

    「話し合いのとき」と「いざというとき」の違い

    いくら話し合いで手術や副作用のある投薬を望んでいなかったとしても、

    いざとなると受け入れることもあります。

    人生会議はあくまでそのときの希望であって現実に直面したときに変わることがあることを共有しておくことが大切です。

     

    実際の医療や生活に適用することの難しさ

    人生会議は本人の意思を尊重するものですが

    状況により必ずしも思いに沿うとは限りません。

    医療チームは本人の意向より医療の有効性を重視する傾向があります。

    家族との意見の食い違いも生まれます。

    本人の意思だけでなく周囲の状況を含めて方向性を決める必要があります。

     

    まとめ

     

    人生会議と聞くとハードルが高いように思います。

    まだまだ健康な場合はあまり大げさに考えずに

    「80歳でピンピンコロリと逝きたい」

    「家族に見守られながら自宅で最期を迎えたい」

    「痛かったり、苦しいのは嫌だ」

    など自分の望む最期を話してみてください。

    急に死と向き合うことになって考えるよりは少しは抵抗がなくなるのではないでしょうか?

     

    ちなみに私の妻は全然元気ですが、私や子供たちに介護されて見守られながら最初に死にたいと言っています...

     

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