この記事は
「親が嫌がるけど物が溢れている実家の整理をする方法を知りたい」
「実家が空き家になったので整理する方法を知りたい」
「父(母)が亡くなって母(父)一人になったので実家を整理したい」
「実家の整理っていつからやればいいの?」
といった疑問や悩みを解決する記事になっています。
実家にはたくさんの物が置いてありますよね。
うちの実家にも私が子供のころ使っていたものが多く残っています・・・
なかなか物を捨てるのも大変ですよね(^^;)
でも高齢の両親だけが実家に暮らすようになって、そのまま整理しないままだといろいろな問題が発生する可能性があります。
ここでは実家の整理の方法やメリットについて書いていますので参考にしてください。
この記事の目次
実家の整理は2パターン
実家の整理は「生前整理」と「遺品整理」に分かれます。
生前整理
親が生きているうちに親自身で身の回りのものを整理して要るものと要らないものに分けて処分しておくことをいいます。
遺品整理
親が亡くなったあとに親以外の誰かが親のものを整理することをいいます。
生前整理は遺品整理の負担を減らすために行うものでもあります。
本人であれば何がどこにあるか?なにが必要でなにが必要でないかの判断はつきやすいでしょう。
また遺品整理となると相続に関わってくるため相続人全員の同意がないと遺品をあつかえないですし、費用の負担もトラブルのもとになります。
生前整理のメリット
- 親と相談しながら整理できる
- 家族の負担が減る
- 怪我のリスク予防
- 清潔になる
- 時間とスペースに余裕ができる
親と相談しながらできる
必要なものと処分していいものを確認しながらできます。思い出の品だったり、もったいないといったことでなかなか片付けが進まないかもしれません。
しかし、何がどこにあるのかを把握するだけでも後から片付けするときに随分楽になります。
家族の負担が減る
整理されて必要なものだけになると、病気やケガなどで入院や介護になったときでも家族のものを探す時間を省くことができます。
また親が亡くなってからの遺品整理もスムーズに行うことができます。
怪我のリスク予防
高齢者の事故の多くが室内で起きています。室内に物が多いと色々なリスクがあります。
部屋や廊下に置いてある物でつまづいて転倒する可能性がありますし、荷物が積み上げられていると地震などで崩れてくる可能性もあります。
片付けて整理すると、そういった怪我のリスク予防になります。
清潔になる
片付けて整理すると、掃除がしやすくなり、カビや害虫の発生を抑えることができます。
家が清潔に保たれていると健康な生活を送れます。
また親戚や近所の人なども家に来やすいので人とのコミュニケーションを保つことができます。
時間とスペースに余裕ができる
片付けて整理することで、スペースに余裕ができて大切な物の場所が分かりやすくなります。そうすると物を探す時間をなくなり時間と心に余裕が生まれます。
生前整理のポイント
- 親が元気なうちにやる
- 親の気持ちを尊重する
- 長期戦で考える
- 貴重品の収納場所の共有
親が元気なうちにやる
認知症になったり、介護や病気で実家に暮らせなくなると、なにがどこにあるのか?
どれが必要でどれが要らないものなのかの判断ができません。
親が元気なうちに生前整理を始めましょう。
親の気持ちを尊重する
いくら親のためだとしても勝手に整理して捨ててしまうのは揉める原因になるだけです。
まずは親にちゃんと納得してもらってから整理を始めましょう。
納得してもらうためには前述した実家を整理するメリットを伝えます。このときに気を付けなければならないのがネガティブな言葉を使わないということです。
×「捨てる」 → 〇「手放す」
×「ゴミ」 → 〇「使わなくなったもの」
などうまく言い換えてください。
「遺品・遺産」や「死んだら」といった死をイメージさせるような言葉も避けて、
「清潔になって健康な生活を過ごせる」
「子供や孫たちが遊びに来やすくなる」
「ものを探す時間がなくなり余裕が生まれる」
「怪我をするリスクが軽減される」
といったポジティブなイメージを伝えて気持ちよく整理してもらうようにしましょう。
気楽に長期戦で考える
実家の整理は時間がかかります。いっきにやろうとすると大切なものを捨ててしまって親と喧嘩してしまったり、
気力が続かず途中であきらめてしまう場合があります。
まずは小さなところから気楽に始めましょう。
大切なことは無理をしないペースで少しずつ進めることです。
確実にできる範囲内で「今日は台所のコップ」「今日はクローゼットのここからここまで」といったように場所や物を限定することで無理なく進めることができます。
貴重品の収納場所の共有
貴重品や大切な書類、運転免許証、保険証、マイナンバーカード、おくすり手帳などは親子で分かるように収納場所を共有しておきましょう。
もし、親が保管場所を忘れたり、事故や病気などなにかあったときにすぐに対応できます。
また、財産情報が把握できていることで相続における家族の負担が軽減されます。
遺品整理のポイント
相続トラブルに注意
fa-check-square-o遺品は相続人のもの
生前整理と遺品整理でもっとも違う点は親(持ち主)がいるかいないかです。
親が亡くなったあとの物は遺品となります。
遺品は相続人のものとなるためあつかうときは相続人すべての合意が必要になります。
たとえ親の葬儀費用や未払いの医療費の支払いでも故人の現金で支払う場合には合意が必要になります。
fa-check-square-o遺言書の確認
遺品を整理するうえで故人の想いを尊重することが大切です。
その基準となるのが遺言書やエンディングノートです。
遺言書がある場合は遺言書の内容が優先されます。
かかれている内容がよほどおかしいことでない限りは故人の遺志に従い、おかしければ相続人で話し合って決めましょう。
fa-check-square-o貴重品を探しだす
遺産分割は相続人が全員集まって行わなければなりません。後から現金や貴金属が見つかった場合、再度全員集まって遺産分割をやり直さなければなりません。
そういった手間やトラブルを防ぐためにも遺産分割をする前に貴重品を探し出す必要があります。
具体的には通帳、印鑑、年金手帳、貴金属、保険や不動産関係の書類などです。
fa-check-square-o相続放棄のときは関与しない
相続放棄を考えている場合は遺品整理には関与しないでください。
故人の現金を使うだけでなく、物を捨てたり、携帯電話の契約を解約したりしても相続したもの認められて相続放棄ができなくなります。
まとめ
実家の整理のポイントは親が生きているときに始めることです。
嫌がる親が多いとは思いますが、なにより親が暮らしやすくなりますし、ケガや病気の予防にもなります。子供も安心できます。
まずはそういった話をしていくことから始めましょう。
焦らずに少しずつでも片づけを進めていくことが大切です。